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着物クリーニングの料金相場と内訳|振袖・訪問着の費用と失敗しない店選び

自然光が差し込む作業台の上で美しく手入れされた淡いピンクの着物と帯(着物クリーニングの料金相場解説記事のアイキャッチ画像)

着物クリーニングの料金相場はいくら?

着物クリーニングの基本料金は、着物の種類や店舗によって異なります。まずは、振袖・留袖・訪問着を丸洗いする場合の料金目安を確認してみましょう。

着物の種類丸洗い料金の目安
振袖5,000円~20,000円前後
留袖5,000円~15,000円前後
訪問着4,000円~10,000円前後

※上記は丸洗いの基本料金の目安です。汗抜き・シミ抜き・カビ取りなどの追加加工が必要な場合は、別途料金がかかることがあります。また、料金は店舗や着物の状態によって異なります。

「着物をクリーニングに出したいけれど、結局いくらかかるのか分からない」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

着物クリーニングの料金は、洋服のクリーニングのように一律ではありません。着物の状態や加工内容、店舗の料金体系などによって、最終的な費用が変わります。

特に「丸洗い○○円〜」と表示されている場合でも、それが必ずしも最終的な支払額とは限りません。汗抜きや染み抜き、カビ取りなどが必要になると、別途料金がかかる場合があります。

そこでまずは、着物クリーニングの基本料金と、店舗によって料金に差が生じる理由を確認しておきましょう。

着物クリーニングの基本料金の目安

着物クリーニングの基本料金として、まず確認しておきたいのが丸洗いの料金です。

丸洗いとは、仕立て上がった着物を解かずに、専用の溶剤を使って全体を洗う基本的なお手入れ方法です。

丸洗いの料金は店舗や着物の種類によって異なりますが、公開されている料金を見ると、数千円台から1万円台前半まで幅があります。

このように料金に幅があるのは、単純に「同じ着物を洗っているのに店によって値段が違う」ということではありません。次のようなさまざまな条件によって料金が変わります。

  • 店舗の料金体系
  • 着物の種類
  • 汚れやシミなどの状態
  • 丸洗い以外の加工の有無
  • 検品や前処理などの作業内容
  • 職人による手作業の範囲
  • 宅配の場合の送料やサービス内容

そのため、表示されている基本料金だけを見て「この店が安い」と判断するのではなく、自分の着物に必要な加工まで含めた総額で比較することが大切です。

また、振袖・訪問着・留袖などは、着物の種類によって料金が異なる場合があります。

具体的な種類別の料金については、後ほど詳しく紹介します。

料金が店舗によって違う理由

「同じ着物のクリーニングなのに、なぜ店舗によって料金が違うの?」と疑問に感じる方もいるでしょう。

着物クリーニングの料金には、主に次のような要素が影響します。

加工内容の違い

同じ「丸洗い」でも、店舗によって作業工程やサービス内容が異なる場合があります。

また、丸洗いだけで対応するのか、必要に応じて前処理や別の加工を加えるのかによっても、最終的な料金は変わります。

検品や仕上げの工程

着物は生地や染色、刺繍、金彩などの状態を確認しながら扱う必要があります。

そのため、依頼を受けた着物をどの程度確認し、どのような工程で仕上げるかによって、料金に差が生じることがあります。

染み抜きなどの追加加工

基本料金に軽度の汚れへの対応が含まれている店舗もあれば、染み抜きを別料金として設定している店舗もあります。

特に古いシミや広範囲の汚れなど、通常の丸洗いだけでは対応しにくいものは、別途見積もりになることがあります。

店舗形態の違い

一般クリーニング店、呉服店、着物専門店、宅配専門店など、店舗の形態によっても料金体系は異なります。

実店舗での受付を中心としている店と、全国から宅配で受け付けている専門店では、送料や受付方法などのサービス内容にも違いがあります。

着物そのものの状態

同じ種類の着物でも、汚れやシミ、カビ、変色などの状態によって必要な作業が変わります。

そのため、単純に「着物1枚=○○円」と考えるのではなく、基本料金にどこまでの作業が含まれているのかを確認することが重要です。

料金の安さだけで良し悪しを判断するのではなく、料金に含まれるサービスや、自分の着物に必要な加工まで確認して比較するとよいでしょう。

基本料金に含まれるもの・含まれないもの

着物クリーニングで特に注意したいのが、「表示されている基本料金だけで、すべてのお手入れができるのか?」という点です。

基本料金として設定されていることが多い丸洗いは、着物全体を専用の溶剤で洗う基本的なお手入れです。

一方、着物の状態によっては、丸洗いとは別の加工が必要になる場合があります。

代表的なものとして、次のような加工があります。

  • 汗抜き
  • 染み抜き
  • カビ取り
  • 黄変・変色への処理
  • ほつれや虫食いなどの修理
  • 撥水加工などの追加加工

例えば、着用中に汗をかいていた場合、通常の丸洗いだけでは汗などの水溶性汚れを十分に処理できないことがあります。その場合は、汗抜きなどの追加処理が必要になる場合があります。

また、食べこぼしや雨染み、古いシミなどがある場合も、丸洗いだけでは十分に対応できず、染み抜きが別途必要になることがあります。

カビや黄変、変色などについても、通常の丸洗いとは別の専門的な処置が必要になるケースがあります。

つまり、着物クリーニングでは、

基本料金=最終的な支払額

とは限りません。

依頼する前に、

「表示されている料金には何が含まれていますか?」
「汗抜きや染み抜きが必要になった場合はいくら追加になりますか?」
「シミやカビが見つかった場合は、作業前に見積もりをもらえますか?」

といった点を確認しておくと、料金の予想がしやすくなります。

特に、古い着物や長期間保管していた着物の場合は、実物を専門家に確認してもらったうえで見積もりを出してもらうと安心です。


ここまでで、着物クリーニングの料金は一律ではなく、基本料金に着物の状態や必要な加工などが加わって最終的な費用が決まることが分かりました。

では、振袖・訪問着・留袖など、自分が持っている着物の場合はいくらかかるのでしょうか?

次は、着物の種類ごとのクリーニング料金の目安を見ていきます。

着物の種類別クリーニング料金

手入れ用に綺麗に並べられた振袖・留袖・訪問着の着物(着物の種類別クリーニング料金の解説イメージ)

着物クリーニングの料金は、着物の種類によっても異なります。

特に、振袖・訪問着・留袖などは、同じ「丸洗い」であっても、着物の構造や生地の量、装飾などによって料金設定が異なる場合があります。

また、ここで紹介する金額はあくまで基本的なクリーニング料金を考えるための参考目安です。

実際の料金は、店舗の料金体系や着物の状態、追加する加工などによって変わるため、依頼する際は最終的な見積もりを確認しましょう。

振袖クリーニングの料金相場

振袖は、成人式や結婚式などで着用される華やかな着物です。

一般的な着物より袖が長く、生地の面積も大きいため、店舗によっては訪問着などより高めの料金に設定されています。

振袖の基本料金(丸洗い)の目安

今回調査した料金例には店舗による幅があり、振袖の丸洗いは5,000円台から2万円前後までの料金設定が見られます。

特に、店舗によって、

  • 丸洗いの工程
  • 手作業による前処理
  • 検品・仕上げ
  • 装飾への対応
  • 送料などのサービス内容

が異なるため、単純に「振袖は○○円が相場」と断定するのは難しいところです。

そのため、料金を比較するときは、表示されている基本料金だけでなく、何が基本料金に含まれているのかまで確認することが大切です。

振袖の料金が高くなることがある理由

振袖が比較的高めの料金設定になりやすい理由として、次のような点があります。

  • 袖が長く、生地の面積が大きい
  • 刺繍や絞り、金彩などの装飾が施されている場合がある
  • 装飾や染色の状態を確認しながら作業する必要がある
  • 成人式などで長時間着用され、汗や衿元の汚れが付着している場合がある

ただし、振袖だから必ず高額になるというわけではありません。

実際の料金は、店舗の料金体系や着物の状態によって異なります。

また、成人式後の振袖では、丸洗いとは別に汗抜きや衿元のファンデーション、食べこぼしなどの染み抜きが必要になる場合があります。

こうした追加加工を依頼する場合は、基本料金とは別に費用が加算される可能性があります。


訪問着クリーニングの料金相場

訪問着は、結婚式やパーティー、お宮参り、七五三など、さまざまな場面で着用される着物です。

訪問着の丸洗い料金についても、店舗によって料金設定に幅があります。

訪問着の基本料金(丸洗い)の目安

今回の調査では、訪問着の丸洗いは4,000円台から1万円台前半程度までの料金例が確認されています。

ただし、これはあくまで参考となる料金帯です。

同じ訪問着でも、

  • 着物専門店か一般クリーニング店か
  • 丸洗いの工程
  • 検品や仕上げの内容
  • 染み抜きなどが含まれるか
  • 宅配料金が別途必要か

などによって、実際の支払額は変わります。

そのため、「訪問着だから○○円」と考えるより、基本料金と追加加工を分けて確認するほうが分かりやすいでしょう。

状態によって追加料金が発生することも

訪問着の場合も、基本的な丸洗いだけで対応できるとは限りません。

例えば、

  • 衿のファンデーション
  • 食べこぼし
  • 雨による汚れ
  • 古いシミ
  • 汗汚れ

などがある場合は、状態に応じて別の処置が必要になることがあります。

特に古いシミや雨染みなどがある場合の詳しい対処方法については、既存記事の着物の染み抜き・雨染み・古いシミの直し方と料金相場で詳しく解説しています。

本記事では、こうした汚れがある場合には基本料金とは別に染み抜きなどの追加料金が発生する可能性があるという点を押さえておきましょう。


留袖・黒留袖クリーニングの料金相場

留袖は、結婚式などの正式な場面で着用される礼装です。

特に黒留袖は、新郎新婦の母親などが着用することが多く、比翼仕立てになっているものもあります。

留袖の基本料金(丸洗い)の目安

今回の調査では、留袖の丸洗いは5,000円台から1万5,000円前後までの料金例が確認されています。

こちらも店舗による差が大きいため、全国一律の相場としてではなく、あくまで参考料金として考えてください。

比翼仕立てなどによって料金が変わる場合も

留袖では、比翼(ひよく)と呼ばれる白い布を衿や袖口、裾などに重ねる仕立てが用いられることがあります。

こうした構造によって、通常の着物とは作業内容が異なる場合があり、店舗によっては料金に反映されることがあります。

また、黒留袖には家紋や金彩などが施されているものもあるため、着物の状態や加工内容によって料金が変わる場合があります。

ただし、「黒留袖だから必ず高額」というわけではありません。

実際の料金は、店舗の料金設定と着物の状態を確認したうえで判断する必要があります。

また、長期間保管されていた留袖の場合は、カビや黄変などが見つかることもあります。

カビ・黄変・変色については、通常の丸洗いとは別の処置が必要になる場合があります。詳しい修復方法や料金については、既存記事の『着物のカビ・黄ばみ・変色は直る?原因・料金相場・おすすめ専門店』で詳しく解説しています。


帯・長襦袢・その他小物の料金

着物をクリーニングに出す場合、着物本体だけでなく、帯や長襦袢なども一緒にお手入れするケースがあります。

そのため、「着物1枚の料金」だけでなく、付属する和装品まで含めた総額を考えておくことが大切です。

調査した料金例では、以下のような価格帯が見られました。

品目料金の参考目安
袋帯・名古屋帯3,000円~7,000円前後
長襦袢2,500円~6,000円前後
肌襦袢1,000円~3,000円前後
帯揚げ・帯締め・重ね衿など数百円~数千円前後

ただし、小物類は素材や加工、店舗の料金体系によって大きく異なる場合があります。

特に確認しておきたいのが長襦袢

長襦袢は着物の下に着用するため、衿元や汗などの汚れが付着しやすいアイテムです。

振袖を着用した後であれば、振袖だけでなく長襦袢も含めてお手入れを検討することになるため、着物本体だけの料金を見て予算を決めないことがポイントです。

一方、帯揚げや帯締め、重ね衿などは、素材や汚れの状態によってお手入れ方法が異なるため、すべてを一律にクリーニングへ出す必要があるとは限りません。


振袖などを一式で依頼した場合の総額

着物クリーニングを検討するとき、多くの方が最終的に気になるのが、

「着物だけではなく、全部まとめて出したら結局いくらになるの?」

という点ではないでしょうか。

例えば成人式後の振袖であれば、

  • 振袖
  • 袋帯
  • 長襦袢
  • 帯揚げ
  • 帯締め
  • 重ね衿

などをまとめてお手入れするケースがあります。

振袖一式の総額を考える場合

今回の調査結果では、振袖・袋帯・長襦袢などの主要な品をまとめて基本的なお手入れに出す場合、1万5,000円前後から3万円程度までを一つの参考レンジとして考えられます。

ただし、この金額は全国共通のセット料金ではありません。

例えば、

振袖+袋帯+長襦袢

だけを依頼する場合と、

振袖+袋帯+長襦袢+帯揚げ+帯締め+重ね衿

までまとめて依頼する場合では、当然ながら必要な費用が変わります。

さらに、

  • 汗抜き
  • 染み抜き
  • カビ取り
  • 黄変・変色への処置
  • 修理
  • その他の特殊加工

などが必要になれば、基本料金に追加される場合があります。

そのため、一式料金を考えるときは、

着物本体の基本料金
+ 帯・長襦袢などの料金
+ 必要な追加加工
+ 必要に応じて送料など

という形で考えると分かりやすいでしょう。

また、店舗によっては複数点をまとめて依頼できるセット料金を設定している場合もあります。

「一式で出したい」という方は、単品料金を一つずつ足すだけでなく、セット料金や複数点割引があるか、追加加工がどのように計算されるかも確認してみるとよいでしょう。


ただし、料金は着物の種類だけで決まるわけではありません。

丸洗い・汗抜き・洗い張りなど、どの加工を行うかによっても費用は変わります。

次は、それぞれの加工にいくらくらいかかるのか、料金の違いを詳しく見ていきます。

丸洗い・汗抜き・洗い張りの料金

職人の作業台の上で丁寧にお手入れ・仕上げが行われる着物と反物(丸洗い・汗抜き・洗い張りの解説イメージ)

着物クリーニングの料金は、着物の種類だけでなく、どのようなお手入れ加工を行うかによっても変わります。

代表的な加工には「丸洗い」「汗抜き」「洗い張り」があり、それぞれ料金や目的が異なります。

ここでは、それぞれの料金の目安と、どのような場合に検討するのかを整理します。

丸洗いの料金

丸洗いは、着物を仕立てた状態のまま、専用の溶剤を使って全体をクリーニングする、着物のお手入れの基本となるメニューです。

丸洗いの料金目安

丸洗いの料金は、着物の種類や店舗によってかなり幅があります。

今回調査した料金例では、3,000円台から2万円前後までの料金設定が見られました。

特に、訪問着・留袖・振袖などでは料金が異なる場合があり、同じ「丸洗い」でも店舗によって価格設定に差があります。

そのため、単純に「丸洗いは○○円が相場」と考えるよりも、

  • 着物の種類
  • 店舗の料金体系
  • 基本料金に含まれる作業
  • 検品や前処理の内容
  • 送料などの有無

まで確認することが大切です。

また、丸洗いはあくまで基本的なお手入れであり、着物の状態によっては別の加工が必要になる場合があります。


汗抜きの料金

汗抜きは、着用時に付着した汗などの汚れに対して行う追加のお手入れです。

丸洗いとは別に設定されていることが多く、今回の調査では、丸洗いに2,000円~4,000円前後を追加する料金例が見られました。

ただし、店舗によって料金体系は異なるため、実際の費用は依頼先に確認する必要があります。

汗抜きを検討したいケース

例えば、

  • 夏場に着用した
  • 成人式や結婚式などで長時間着用した
  • 着用中に汗をかいた
  • 次に着るまで長期間保管する

といった場合には、汗抜きを追加するかどうかを検討することになります。

一方で、すべての着物に一律で汗抜きが必要というわけではありません。

着用状況や着物の状態を確認したうえで、必要な加工だけを選ぶことが大切です。


洗い張りの料金

洗い張りは、着物を一度ほどいて反物の状態に戻してから洗う、丸洗いよりも大掛かりなお手入れです。

そのため、丸洗いと比べると料金も高くなる傾向があります。

洗い張りの料金目安

今回の調査では、洗い張りそのものについて8,000円~1万5,000円前後という料金例が確認されています。

ただし、これは洗い張りの作業そのものを中心とした料金目安です。

洗い張りを行った後、再び着物として使用するために仕立て直しを行う場合は、別途仕立て代などが必要になることがあります。

そのため、

洗い張りの料金+仕立て直しにかかる費用

まで含めると、総額はさらに高くなる場合があります。

丸洗いとの価格差

丸洗いと洗い張りでは、そもそも作業の規模が異なります。

  • 丸洗い:仕立てた状態で行う基本的なお手入れ
  • 洗い張り:着物を解いて反物の状態に戻して行う、より大掛かりなお手入れ

そのため、単純に「洗い張りのほうが高い」というだけでなく、どこまでの作業を依頼するかによって総額が変わります。

特に、

  • 長期間保管していた着物
  • 親や祖母から譲り受けた着物
  • サイズを変更したい着物
  • 仕立て直しと合わせてお手入れしたい着物

などでは、洗い張りが選択肢になる場合があります。

ただし、洗い張りが必要かどうかは着物の状態や今後の使用目的によって異なるため、専門店に相談したうえで判断するとよいでしょう。


どの加工を選べばいいか分からない場合

「丸洗いだけでいいのか、汗抜きや洗い張りまで必要なのか分からない」という場合は、まず着物の状態と着用・保管状況から考えると判断しやすくなります。

大まかな目安としては、

  • 着用後の基本的なお手入れをしたい → 丸洗いを検討
  • 汗をかいた、または長期保管する → 汗抜きの追加を検討
  • 古い着物を大きく手入れしたい、仕立て直しも行いたい → 洗い張りを検討

という考え方ができます。

ただし、これはあくまで一般的な判断の目安です。

着物の素材や加工、汚れの状態によって適したお手入れ方法は変わるため、必要のない加工まで追加して料金が高くならないよう、事前に専門店へ相談するのも一つの方法です。

それぞれの加工について、料金だけでなく「どのような場合に選ぶのか」「丸洗いと何が違うのか」まで詳しく知りたい方は、「丸洗い・洗い張り・汗抜きの違いを詳しく知りたい方はこちら」の記事で詳しく解説しています。


ここまでで、着物の種類と加工方法によって基本料金が変わることが分かりました。

次は、汗・シミ・カビ・黄変などがある場合、基本料金にどのような追加費用が発生する可能性があるのかを見ていきます。

追加料金が発生するケースと費用の目安

作業台で着物の状態や繊細な部分を丁寧に検品・修復する職人の手元(着物クリーニングの追加料金と修復の解説イメージ)

着物クリーニングでは、表示されている基本料金だけで料金が決まるとは限りません。

汗やシミ、カビ、黄変などがある場合は、丸洗いとは別の処置が必要になり、追加料金が発生することがあります。

また、色掛けや染色補正、ほつれ直しなど、クリーニングとは別の修復作業が必要な場合もあります。

ここでは、どのようなケースで追加料金が発生しやすいのか、その考え方を整理します。

汗・皮脂・雨染みなどがある場合

着物を着用すると、汗や皮脂、化粧品などの汚れが付着します。また、雨の日に着用した場合は、雨染みなどが生じることもあります。

こうした汚れは、通常の丸洗いだけでは十分に対応できない場合があり、状態に応じて追加の処置が必要になることがあります。

特に汗については、丸洗いとは別に「汗抜き」を追加するケースがあります。

今回調査した店舗では、汗抜きについて2,000円~4,000円前後を追加する料金例が確認されています。ただし、料金体系は店舗によって異なるため、実際の費用は依頼先に確認してください。

また、雨染みについても、汚れの範囲や状態によっては別途染み抜きなどの処置が必要になる場合があります。

つまり、

丸洗いの基本料金+必要に応じた追加加工

という形で最終的な料金が決まる場合があることを覚えておきましょう。

古いシミ・食べこぼしなどがある場合

食べこぼしや化粧品、時間が経過した古いシミなどがある場合は、丸洗いだけでは十分に落とせないことがあります。

このような場合は、別途「染み抜き」が必要になり、追加料金が発生する可能性があります。

染み抜きの料金は一律ではなく、主に次のような要素によって変わります。

  • シミの種類
  • シミの大きさや範囲
  • シミの数
  • 付着してからの経過時間
  • 生地や染色の状態
  • 必要となる処置の内容

例えば、小さなシミと広範囲に広がったシミでは作業量が異なります。また、古いシミの場合は、より専門的な処置が必要になることもあります。

そのため、染み抜きについては「1か所いくら」と単純に考えるよりも、着物を実際に確認したうえで見積もりを出してもらうことが重要です。

シミの種類や、雨染み・古いシミに対する具体的な対処法や料金相場まで詳しく知りたい方は、『着物の染み抜き・雨染み・古いシミの直し方と料金相場』の記事で詳しく解説しています。

カビ・黄ばみ・黄変・変色がある場合

長期間保管していた着物では、カビや黄ばみ、黄変、変色などが見つかることがあります。

これらは通常の丸洗いだけでは対応できない場合があり、状態によっては特殊な処置や修復作業が必要になります。

例えば、

  • カビの除去
  • 黄変への処置
  • 変色部分の補正
  • 染色補正

など、通常のクリーニングとは異なる作業が必要になる場合があります。

このような加工は、着物の状態や処置する範囲によって料金が大きく変わるため、事前に現物を確認したうえで見積もりを提示してもらうケースが多くなります。

特に古い着物の場合は、見た目だけでは必要な処置を判断しにくいこともあります。

そのため、「丸洗い料金だけで済む」と考えるのではなく、カビや黄変、変色が見つかった場合は、追加加工の可能性も含めて予算を考えておくと安心です。

カビ・黄ばみ・黄変・変色の原因や具体的な修復方法、料金相場について詳しく知りたい方は、『着物のカビ・黄ばみ・変色は直る?原因・料金相場・おすすめ専門店』の記事をご覧ください。

色掛け・染色補正・柄足しなどが必要な場合

シミ抜きや変色の処置などを行った結果、着物の色を補う必要が生じる場合があります。

そのような場合に行われるのが、色掛け・染色補正・柄足しなどの修復加工です。

これらは通常の丸洗いや汗抜きとは異なる専門的な作業になるため、基本のクリーニング料金とは別に追加費用が発生する可能性があります。

料金は、

  • 補正する範囲
  • 色や柄の状態
  • 生地の状態
  • 必要となる技術

などによって変わります。

そのため、こうした修復が必要な場合は、一律の料金表だけで判断するのではなく、現物を確認してもらい、作業内容と料金を事前に確認することが大切です。

ほつれ・虫食い・かけつぎなどの修理が必要な場合

着物をクリーニングに出した際に、ほつれや虫食い、穴あきなどが見つかることもあります。

こうした破損を修理する場合は、クリーニング料金とは別に修理費用が必要になります。

修理料金は、損傷の大きさや場所、生地の種類、修理方法などによって変わります。

特に「かけつぎ」のような専門的な修復は、単純なほつれ直しとは作業内容が異なるため、料金も一律ではありません。

そのため、

クリーニング料金+必要な修理費用

という形で考える必要があります。

また、すべての着物に修理が必要というわけではありません。クリーニングを依頼する際に、気になるほつれや虫食いなどがあれば、事前に店舗へ伝えておくとよいでしょう。


着物クリーニングでは、基本料金に加えて、着物の状態に応じた加工や修理の費用が発生する場合があります。

そのため、料金を比較するときは「丸洗い○○円」という表示だけを見るのではなく、自分の着物に必要な加工まで含めた最終的な費用を確認することが大切です。

次は、こうした追加加工も含めて、一般のクリーニング店・呉服店・着物専門店・宅配専門店など、どこに依頼するのがよいのかを比較していきます。

着物クリーニングはどこに出す?依頼先別の特徴

大切に手入れされ梱包準備が整えられた着物とたとう紙(着物クリーニングの依頼先別特徴の解説イメージ)

着物クリーニングを依頼するときは、料金だけでなく、専門性・対応できる加工・持ち込みのしやすさ・見積もりの方法なども確認することが大切です。

依頼先には、一般クリーニング店や大手チェーン、呉服店、着物専門クリーニング店・悉皆屋、宅配着物クリーニングなどがあります。

それぞれに向いているケースが異なるため、「料金が安いか」だけで決めるのではなく、自分の着物の状態と希望するお手入れに合っているかを基準に選びましょう。

一般クリーニング店・大手チェーン

白洋舎やホワイト急便など、普段から利用している一般クリーニング店や大手チェーンでも、店舗やサービスによっては着物のクリーニングを受け付けている場合があります。

身近な店舗に持ち込めることが大きなメリットですが、着物専門店とは対応できる加工の範囲が異なる場合があります。

料金

店舗や着物の種類、加工内容によって異なります。

丸洗いなどの基本的なクリーニングに加えて、汗抜きや染み抜きなどを依頼する場合は、別途料金が発生することがあります。

専門性

着物を専門に扱っている店舗とは限らないため、依頼する前に、着物の種類や加工内容に対応しているかを確認しましょう。

特に、金彩・刺繍・絞りなどの特殊な加工が施された着物や、カビ・黄変・変色などの修復が必要な着物については、対応範囲を確認しておくことが重要です。

対応できる加工

店舗によって異なりますが、基本的なクリーニングを中心に、軽度の染み抜きなどに対応している場合があります。

一方で、洗い張りや染色補正、仕立て直しなどの専門的な加工については、対応していない場合があります。

持ち込みの手間

自宅の近くに店舗があれば、直接持ち込んで相談できるのがメリットです。

着物を実際に見てもらいながら相談したい人にとっては、利用しやすい選択肢でしょう。

どんな人に向いている?

  • 近くの店舗に直接持ち込みたい人
  • 基本的なクリーニングを相談したい人
  • まず対面で相談したい人

ただし、店舗によって着物への対応状況が異なるため、事前に確認してから持ち込むことをおすすめします。

呉服店・着物販売店

着物を購入した呉服店や、着物を取り扱う販売店にクリーニングを相談する方法もあります。

着物を扱っているスタッフに直接相談できることがメリットで、クリーニングだけでなく、仕立てや寸法などについても相談したい場合に適しています。

料金

料金は店舗や依頼する加工によって異なります。

丸洗いだけでなく、汗抜きや染み抜き、洗い張りなどを依頼できる場合もありますが、対応内容や料金体系は店舗ごとに異なるため、事前に確認しましょう。

専門性

着物を専門的に扱っているため、一般クリーニング店と比べて着物について相談しやすいことがメリットです。

ただし、実際のクリーニングや修復作業をどこで行うかは店舗によって異なるため、必要な加工を依頼できるか確認することが大切です。

対応できる加工

丸洗い、汗抜き、染み抜き、洗い張り、仕立て直しなど、幅広い相談ができる場合があります。

ただし、すべての呉服店がすべての加工に対応しているわけではありません。

持ち込みの手間

基本的には店舗へ着物を持ち込んで相談することになります。

購入した店舗であれば、自分の着物について相談しやすいケースもあります。

どんな人に向いている?

  • 着物を購入した店舗で相談したい人
  • 着物の状態を対面で確認してもらいたい人
  • クリーニング以外に仕立てや寸法なども相談したい人

着物専門クリーニング店・悉皆屋(しっかいや)

着物専門クリーニング店や悉皆屋(しっかいや)は、着物のお手入れや修復を専門的に扱う依頼先です。

「悉皆」とは、着物の染み抜き、洗い、染め、仕立て直しなど、さまざまな加工を総合的に扱う仕事を指します。

一般的な丸洗いだけでなく、着物の状態に応じた専門的な加工を相談したい場合に適しています。

料金

料金は店舗や加工内容によって大きく異なります。

丸洗いだけなら比較的シンプルな料金設定でも、染み抜き、カビ取り、黄変処理、染色補正、洗い張り、仕立て直しなどが加わると、必要な作業に応じて料金が変わります。

そのため、料金表だけで判断するのではなく、着物を実際に確認してもらったうえで見積もりを取ることが重要です。

専門性

着物を専門的に扱っているため、正絹、友禅、金彩、刺繍など、一般的な衣類とは異なる取り扱いが必要な着物について相談しやすいのが特徴です。

また、カビ・黄変・変色など、通常の丸洗いだけでは対応できないケースについても、専門的な加工を相談できる場合があります。

対応できる加工

店舗によって異なりますが、例えば以下のような加工があります。

  • 丸洗い
  • 汗抜き
  • 染み抜き
  • カビ取り
  • 黄変・変色への処置
  • 染色補正
  • 柄足し
  • 洗い張り
  • 仕立て直し

ただし、すべての店舗がすべての加工に対応しているわけではありません。

特に「洗い張りまでお願いしたい」「古いシミを修復したい」など、目的が明確な場合は、依頼前に対応可能か確認しておきましょう。

持ち込み・宅配

店舗が近ければ直接持ち込んで相談できます。

一方、専門店が遠方にある場合でも、宅配で全国から依頼を受け付けている店舗があります。

見積もり

着物の状態によって料金が大きく変わる加工では、現物を確認してから見積もりを出してもらう方法が適しています。

特にシミ、カビ、黄変、変色、破れなどがある場合は、基本料金だけで判断せず、必要な加工を含めた総額を確認しましょう。

どんな人に向いている?

  • 大切な着物を専門店に相談したい人
  • カビ・黄変・変色などのトラブルがある人
  • 古いシミなど、通常のクリーニングだけでは対応できない可能性がある人
  • 洗い張りや仕立て直しまで相談したい人
  • 着物の状態に合わせて必要な加工を提案してほしい人

宅配着物クリーニング

宅配着物クリーニングは、インターネットや電話などで申し込み、自宅から着物を発送してクリーニングを依頼するサービスです。

近くに着物専門店がない場合でも利用でき、重い着物を店舗まで持ち運ぶ必要がないことが大きなメリットです。

ただし、「宅配だから専門性が高い」とは限りません。

宅配サービスにもそれぞれ特徴があるため、着物を専門的に扱っているか、どの加工に対応しているか、見積もり方法や送料はどうなっているかを確認することが重要です。

料金

料金は店舗によって異なります。

丸洗いなどの単品料金を設定している店舗もあれば、複数点をまとめたセット料金を設定している場合もあります。

また、送料が料金に含まれているか、別途必要なのかも店舗によって異なるため、申し込む前に確認しましょう。

専門性

着物専門の宅配クリーニングであれば、丸洗い、汗抜き、染み抜きなど、着物に特化したサービスを提供している場合があります。

一方で、宅配サービスだからといって対応範囲が同じとは限りません。

特に洗い張り、仕立て直し、染色補正などの専門加工を希望する場合は、対応可能かを事前に確認する必要があります。

対応できる加工

店舗によって異なりますが、以下のような加工があります。

  • 丸洗い
  • 汗抜き
  • 染み抜き
  • カビ取り
  • 黄変・変色への処置
  • 洗い張り
  • その他の修復加工

ただし、対応範囲は店舗ごとに異なるため、公式サイトなどで確認しましょう。

持ち込みの手間

宅配サービスの大きなメリットは、自宅から発送できることです。

特に振袖や留袖など、持ち運びが大変な着物を店舗まで運ぶ必要がないため、近くに専門店がない人にとって便利な選択肢になります。

見積もり

宅配サービスでは、写真などを利用した事前相談に対応している店舗もあります。

また、着物が店舗に到着した後、職人などが現物を確認してから本見積もりを行う場合もあります。

シミやカビなどによる追加料金が心配な場合は、作業開始前に最終的な料金を確認できるかをチェックしておくと安心です。

どんな人に向いている?

  • 近くに着物専門店がない人
  • 着物を店舗まで持ち運ぶ手間を省きたい人
  • 全国対応の専門店を利用したい人
  • 自宅から発送してクリーニングを完結させたい人
  • 事前に見積もりを確認してから依頼したい人

依頼先を選ぶときは「料金+専門性+対応範囲」で考えよう

着物クリーニングの依頼先は、料金だけでなく「専門性」と「対応できる加工」、さらに持ち込みや宅配のしやすさも比較して選びましょう。

依頼先料金専門性
一般クリーニング店・大手チェーン店舗によって異なる店舗によって異なる
呉服店・着物販売店店舗によって異なる比較的相談しやすい
着物専門店・悉皆屋加工内容により異なる専門性が高い
宅配着物クリーニング店舗によって異なるサービスによって異なる
依頼先対応範囲持ち込み・宅配
一般クリーニング店・大手チェーン基本的な加工が中心の場合あり持ち込みしやすい/宅配は店舗による
呉服店・着物販売店提携先などにより異なる持ち込み/宅配は店舗による
着物専門店・悉皆屋幅広い加工に対応する店舗もある持ち込み/宅配対応店あり
宅配着物クリーニング店舗によって異なる持ち込み不要・宅配中心

「とにかく安いところ」を探すよりも、自分の着物に必要な加工を受けられるか、そのうえで総額がいくらになるのかを確認することが大切です。

例えば、目立った汚れがなく基本的なお手入れだけをしたい場合と、古いシミやカビ、黄変などの修復まで必要な場合では、適した依頼先が変わってきます。

また、近くに専門店がない場合は、宅配対応の着物専門店を選択肢に入れることで、全国から専門店へ依頼できるようになります。

次のセクションでは、宅配着物クリーニングを利用する場合に気になる、料金・送料・安全性・納期について詳しく見ていきます。

着物クリーニング店の選び方

着物クリーニングの依頼先を選ぶときは、単純に「料金が安い」「自宅から近い」という理由だけで決めないことが大切です。

着物は、素材や染め、刺繍、金彩などの加工によって適したお手入れ方法が異なります。また、表示されている基本料金だけでは、実際に必要な加工まで含まれていない場合があります。

そのため、着物クリーニング店を選ぶ際は、料金だけでなく、見積もりの仕組みや対応できる加工、検品体制、追加料金の条件などを確認することが重要です。

料金だけでなく見積もりの仕組みを確認する

着物クリーニングの最終的な料金は、基本料金だけで決まるとは限りません。

汗抜きや染み抜き、カビ・黄変への処置などが必要になると、追加料金が発生することがあります。そのため、店舗を選ぶときは「丸洗い○○円」という表示だけでなく、どのような流れで最終料金が決まるのかを確認しましょう。

特に確認しておきたいのは、次のような点です。

  • 着物を預けた後に、現物を検品してもらえるか
  • 追加の加工が必要になった場合、作業前に説明してもらえるか
  • 見積もりを確認してから作業を依頼できるか
  • 見積もり後にキャンセルする場合の条件が明記されているか
  • キャンセル時の返送料などが必要になるか

着物は実物を確認しなければ判断しにくい汚れや傷みもあるため、表示価格だけでなく、最終的な料金がどの段階で確定するのかを確認しておくと安心です。

着物の状態に応じた加工に対応しているか確認する

着物の状態によって、必要になるお手入れは変わります。

たとえば、目立った汚れがない着物なら丸洗いが基本的な選択肢になる一方、汗をかいた場合は汗抜き、古いシミがある場合は染み抜き、カビや黄変がある場合は別の処置が必要になることがあります。

また、古い着物を仕立て直したい場合には、洗い張りや仕立て直しまで検討するケースもあります。

そのため、依頼前に次のような点を確認しておきましょう。

  • 丸洗いに対応しているか
  • 汗抜きに対応しているか
  • 染み抜きに対応しているか
  • カビ・黄変・変色などの処置に対応しているか
  • 洗い張りや仕立て直しまで相談できるか

すべての店舗が同じ加工に対応しているわけではありません。

「とりあえず丸洗いを依頼する」のではなく、自分の着物の状態に必要なお手入れを相談できる店舗かどうかを確認することが大切です。

職人による検品・作業体制を確認する

着物は、絹の生地や友禅、金彩、刺繍、絞りなど、さまざまな素材や加工が使われています。

そのため、クリーニング店を選ぶときには、料金だけでなく、どのような体制で着物を検品・作業しているのかも確認しておきたいポイントです。

たとえば、次のような情報が公式サイトなどに掲載されているか確認してみましょう。

  • 着物に詳しい職人が検品しているか
  • 着物の素材や加工に応じて処理方法を判断しているか
  • 染み抜きや染色補正などの専門加工に対応しているか
  • 洗い張りや仕立て直しなど、幅広い相談ができるか
  • 一点ごとの検品や仕上げについて説明されているか

特に、金彩や刺繍などの装飾がある着物や、古いシミ・カビなどが気になる着物は、一般的な丸洗いだけでは判断できない場合があります。

公式サイトで作業体制が分からない場合は、問い合わせ時に「この状態の着物でも相談できますか?」と確認してみるのも一つの方法です。

追加料金の条件を確認する

着物クリーニングでは、基本料金とは別に追加料金が発生することがあります。

たとえば、

  • 汗抜き
  • 染み抜き
  • カビ取り
  • 黄変・変色への処置
  • 色掛け・染色補正
  • ほつれ直し
  • 虫食い・かけつぎ

などです。

ただし、これらがすべての店舗で同じ料金になるわけではありません。追加料金の金額や、基本料金に含まれる作業の範囲も店舗によって異なります。

そのため、依頼前には、

「どのような状態だと追加料金になるのか」

を確認しておきましょう。

特に、基本料金が安く見える店舗の場合は、追加加工の料金まで確認しておくことで、実際にかかる費用を比較しやすくなります。

宅配の場合は補償・発送・返送条件を確認する

近くに着物専門店がない場合や、店舗まで着物を持っていくのが難しい場合は、宅配対応のクリーニング店も選択肢になります。

ただし、高価な着物を宅配で預ける場合は、料金だけでなく発送・返送や補償に関する条件も確認しておきましょう。

確認したいポイントは次のとおりです。

  • 送料は往復でいくらかかるのか
  • 一定金額以上で送料無料になるのか
  • 専用の梱包キットが用意されているのか
  • 自分で用意した箱などで発送できるのか
  • 見積もり後にキャンセルした場合の返送条件
  • 配送中や預かり中の紛失・破損に対する補償
  • 仕上がり品の返送方法
  • 納期の目安

特に、クリーニング料金だけを見ると安くても、往復送料や追加加工を含めると総額が変わる場合があります。

宅配を利用するときは、「基本料金」だけでなく、送料や追加料金、補償なども含めて比較すると、自分に合った店舗を選びやすくなります。

主要5店舗の丸洗い料金比較

ここまで着物クリーニングの料金や必要な加工について説明してきました。ここでは、今回紹介する5店舗について、振袖・留袖・訪問着の丸洗い料金を一覧で比較します。

料金が公開されていない店舗や、着物の種類によって料金体系が異なる店舗もあります。なお、実際の料金は着物の状態や必要な加工によって変わる場合があるため、表はあくまで比較の目安としてご覧ください。

店舗名振袖
(丸洗い)
留袖
(丸洗い)
訪問着
(丸洗い)
きものtotonoe7,200円7,200円7,200円
なをしや 注1)14,300円16,500円
(比翼付き)
13,200円
京都ききょう屋4,500円5,500円
(比翼付き)
※料金掲載なし
京和ドライ9,900円9,900円
(色留袖)
7,700円
ワードローブトリートメント25,000円〜23,000円〜23,000円〜

注1)標準プラン(クリーニング・衿袖口手洗い・プレス仕上げ)の料金です

※料金は確認時点の公開情報をもとにしています。料金体系や掲載内容は変更される可能性があるため、依頼前に各店舗の公式サイトで最新情報をご確認ください。

全国対応の着物クリーニング専門店5選

着物クリーニングは、着物の種類や汚れの状態、必要な加工によって、向いている専門店が変わります。

そのため、ここでは5店舗をランキング形式ではなく、「どのような人に向いているか」という視点から紹介します。

料金だけでなく、基本のお手入れから高度な修復まで、店舗ごとの特徴を比較しながら、自分の着物に合った依頼先を選んでみてください。

きものトトノエ

着物宅配クリーニング きものtotonoe

きものトトノエは、全国対応の着物専門宅配クリーニング店です。

丸洗いや汗抜きだけでなく、染み抜き、カビ取り、黄変抜き、洗い張り、染色補正まで幅広いお手入れに対応しています。

特に、「自分の着物にはどの加工が必要なのか分からない」という方が、職人による検品と見積もりを受けたうえで相談しやすい点が特徴です。

料金の考え方

きものトトノエでは、丸洗いなどの基本料金が公開されているため、料金の目安を確認しやすい仕組みになっています。

また、特殊な加工が必要な場合には、着物の状態を確認したうえで事前に見積もりを受けることができます。

そのため、

  • 基本の丸洗いだけでよいのか
  • 汗抜きなどを追加したほうがよいのか
  • 染み抜きやカビ取りなどが必要なのか
  • 洗い張りや染色補正まで必要なのか

といった点を確認してから依頼を検討できます。

対応している主な加工

公式サイトに記載されている主な対応メニューは以下のとおりです。

  • 丸洗い
  • 汗抜き
  • 染み抜き
  • カビ取り
  • 黄変抜き
  • 洗い張り
  • 染色補正

着用後の基本的なお手入れから、シミやカビ、黄変などのトラブル、さらに洗い張りや染色補正まで幅広く相談できるため、複数の悩みをまとめて相談したい場合にも向いています。

全国対応の宅配サービス

きものトトノエは全国対応の宅配クリーニング店です。

店舗へ着物を持ち込むのではなく、自宅から発送して利用できるため、近くに着物専門店がない方でも依頼しやすいサービスです。

特に、着物は持ち運びにも気を使うため、店舗へ直接持ち込むことが難しい方にとって、宅配で依頼できることは大きなメリットになります。

職人による検品と事前見積もり

きものトトノエでは、着物が到着した後、職人が一着ずつ状態を確認します。

そのうえで、

  • 丸洗いだけでよいのか
  • 汗抜きを追加したほうがよいのか
  • 染み抜きが必要なのか
  • 洗い張りなど別の加工が必要なのか

といった内容を確認し、見積もりを提示してから作業を進める仕組みです。

着物の状態を確認せずに自分で加工内容を決めるのではなく、専門家に状態を確認してもらってから依頼内容を判断したい方には利用しやすいでしょう。

きものトトノエはこんな人に向いている

きものトトノエは次のような方に向いています。

  • 初めて着物の宅配クリーニングを利用する人
  • 料金体系の分かりやすさを重視したい人
  • 丸洗い・汗抜き・洗い張りのどれを選べばよいか相談したい人
  • シミ・カビ・黄ばみ・変色などもまとめて相談したい人
  • 職人に着物の状態を確認してもらってから依頼したい人
  • 事前に見積もりを確認してから作業を依頼したい人
  • 近くに着物専門店がなく、宅配で依頼したい人
  • 全国対応の着物専門店を探している人

特に「着物クリーニングを利用するのが初めてで、何を頼めばよいのか分からない」という方にとって、状態を確認したうえで加工内容を相談できる点は、大きな選択肢になるでしょう。

実際に利用する場合は、最新の料金、対応メニュー、送料、納期、保証・補償などを公式サイトで確認したうえで、見積もりを依頼することをおすすめします。

無料見積もりで必要な作業と料金を確認する

なをしや

京都の着物修復職人が細筆を使って着物の生地に繊細な染色補正(色直し)を施しているイメージ画像
※写真はイメージです(京都の職人による染色補正作業)

「なをしや」は、京都の職人による修復技術を強みとする着物専門店です。

丸洗いや汗抜きだけでは改善が難しい古いシミや黄変、変色などに対して、洗い張り・黄変抜き・染色補正・柄足しといった専門性の高い技術で対応しています。

単に汚れを落とすだけでなく、着物の状態を一着ずつ見極めながら、できるだけ元の美しい状態に近づけるための修復を相談できる点が特徴です。

料金・見積もりの考え方

なをしやでは、丸洗いだけでなく、黄変抜きや染色補正、柄足し、洗い張りなど、着物の状態に応じたさまざまな加工を相談できます。

そのため、古いシミや変色などの修復を依頼する場合は、着物の状態や必要な加工によって費用が変わります。

依頼した着物は職人が一着ずつ状態を確認し、丸洗いで対応できるのか、洗い張りや黄変抜き、染色補正などが必要なのかを見極めたうえで、工程と費用を説明してもらえます。

「どの加工を選べばよいのか分からない」という場合でも、着物の状態に合わせて相談できる点は、専門店を選ぶうえで重要なポイントです。

対応している主な加工

なをしやでは、以下のような着物のお手入れ・修復を相談できます。

  • 丸洗い
  • 汗抜き
  • シミ抜き
  • 黄変抜き
  • 洗い張り
  • 染色補正
  • 柄足し

また、サイズ直しや再仕立てを検討している場合も相談しやすい専門店です。

特に、黄変抜きやシミ抜きの後に生じた色抜け、紫外線などによる変色には、周囲の色に合わせて補色する染色補正が行われます。

シミや色抜けが目立つ部分については、柄足しによって自然に補修できる場合もあります。

なをしやはこんな人に向いています

なをしやは、次のような方に向いています。

  • 古いシミや黄変をできるだけきれいに修復したい人
  • 他店で修復が難しいと言われた着物を相談したい人
  • 色抜けや変色をできるだけ自然に補修したい人
  • 柄足しなど高度な修復を相談したい人
  • 洗い張りや再仕立てを検討している人
  • 思い出の着物を長く大切に残したい人
  • 京都の職人による高度な修復技術を重視する人

特に、一般的な丸洗いだけでは対応が難しい古いシミ・黄変・変色・色抜けなどの修復を重視する方にとって、相談先の候補となる専門店です。

なをしや公式|修復内容と料金を確認する

京都ききょう屋

明るい和室の作業台に畳まれた綺麗な着物とお手入れ道具が並び、奥の衣桁に着物が掛けられているイメージ画像
京都の着物お手入れ・悉皆作業のイメージ(※画像はイメージです)

京都ききょう屋は、1920年(大正9年)創業の京都の悉皆業者です。着物・和装品のほか、法衣や装束なども扱っています。

丸洗い・染み抜き・洗い張り・汗取り・カビ取り・変色直し・仕立て直しなど、着物の状態に応じた幅広いお手入れや修復を相談できるのが特徴です。

特に、料金だけでなく、古いシミや変色などの修復、洗い張り、仕立て直しまで含めて相談したい人に向いています。

京都ききょう屋の料金目安

京都ききょう屋では、着物の種類や加工内容ごとに料金が設定されています。

料金を比較するときは、基本となる丸洗いと、状態に応じて必要になる染み抜き・洗い張りなどを分けて考えることが大切です。

丸洗い

  • 袷着物:3,500円(税抜)
  • 振袖:4,500円(税抜)
  • 単衣着物:3,000円(税抜)
  • 振袖長襦袢:3,000円(税抜)
  • 羽織・コート:3,000円(税抜)
  • 打ち掛け:6,000円(税抜)

染み抜き

  • 一般的な染み抜き:2,000円(税抜)~
  • 特殊な染み抜き:5,000円(税抜)~

洗い張り

  • 振袖・留袖比翼付:12,000円(税抜)
  • 長襦袢(袷):8,000円(税抜)

このほか、汗取り、カビ抜き、変色直し、染め替え、撥水加工、仕立て直しなどにも対応しています。

着物の状態によって必要な加工が異なるため、実際に依頼する際は、丸洗いだけで済むのか、染み抜きや修復などを追加する必要があるのかによって料金が変わります。

染み抜き・カビ・変色などの修復

京都ききょう屋は、染み抜きを強みの一つとしており、食べこぼし、飲み物、汗、口紅、血液、ファンデーション、雨じみ、泥汚れ、古いシミなど、幅広い汚れに対応しています。

通常の染み抜きだけでは対応できないケースでは、染色補正・柄足し・胡粉補修などの修復も相談できます。

また、カビ抜きや変色直しにも対応しているため、単に着物を洗うだけではなく、古いシミやカビ、変色などが気になる着物について相談したい人にも向いています。

丸洗い・洗い張り・汗取りにも対応

丸洗いだけでなく、汗取りや洗い張りにも対応しています。

洗い張りは、着物を解いて反物の状態に戻してから行うお手入れです。長年使用した着物や、全体的な汚れ・くすみが気になる着物など、通常のクリーニングだけでは対応しにくいケースについても相談できます。

丸洗い、汗取り、洗い張りの違いや、それぞれの料金について詳しく知りたい方は、着物の丸洗い・洗い張り・汗抜きの違いとは?料金相場とおすすめ専門店で詳しく解説しています。

仕立て直しまで相談できる

京都ききょう屋では、仕立て直しや寸法直しにも対応しています。

そのため、

  • 親や祖父母から譲り受けた着物を再び着たい
  • 古い着物を自分のサイズに合わせたい
  • クリーニングだけでなく仕立て直しも検討している

といった場合にも相談できます。

着物の汚れを落とすだけでなく、お手入れから仕立て直しまで含めて相談したい人にとって、選択肢の一つとなる専門店です。

宅配・見積もりの流れ

京都ききょう屋は、全国から宅配便で着物を送って依頼できます。

見積もりは、

  1. 事前相談・仮見積もり
  2. 着物到着後の現物確認
  3. 本見積もり
  4. 見積もり承諾後に作業開始

という流れです。

仮見積もりは無料で、現物を確認した後に本見積もりが行われます。本見積もりの後、作業開始前であればキャンセルできますが、作業開始後のキャンセルはできません。

着物は状態によって必要な加工が変わるため、実際の着物を確認したうえで料金を判断できる点は、依頼先を選ぶ際のポイントになります。

どんな人に向いているか

京都ききょう屋は、次のような人に向いています。

  • 古いシミや黄変、変色について相談したい人
  • 丸洗いだけで済むのか判断してほしい人
  • 染み抜きやカビ抜きなどの修復も検討している人
  • 洗い張りを検討している人
  • 親や祖父母から譲り受けた着物を再び使いたい人
  • 仕立て直しや寸法直しまで含めて相談したい人
  • 宅配で着物専門店に依頼したい人

料金だけでなく、着物の状態に応じた加工や修復、洗い張り、仕立て直しまで含めて相談したい方にとって、検討しやすい専門店です。

京都ききょう屋の料金・対応サービスを見る

京和ドライ

京和ドライ店舗外観。「着物クリーニング」「着物・帯・浴衣・法衣」などの案内と電話番号が記載された店舗壁面
京和ドライの店舗外観(引用:京和ドライ公式サイト

京和ドライは、1967年(昭和42年)創業の京都の老舗クリーニング店です。

着物だけでなく一般衣類のクリーニングも長年手掛けており、培ってきた技術と経験を生かし、一着ずつ状態を確認しながら丁寧に仕上げています。

特に、基本的なメンテナンスとして丸洗いを依頼したい人や、訪問着などの丸洗い料金を確認してから依頼先を選びたい人に向いています。

京和ドライの特徴

京和ドライでは、生地の風合いや質感を損ねにくいシリコン溶剤クリーニングを採用しています。

正絹ならではのしなやかな質感をできるだけ保ちながら、油性汚れを落とすことを重視したクリーニングです。

また、一点ずつ着物の状態を確認しながら作業を行っているため、汚れや生地の状態に応じたメンテナンスを相談できます。

丸洗いだけでは対応が難しいカビや黄変などがある場合には、状態に応じて特殊加工の見積もりを案内しています。

料金の目安

京和ドライでは、訪問着の丸洗い料金が7,700円(税込)と公開されています。

着物の種類によって料金が異なる場合があるため、ここでは訪問着の料金を一つの目安として確認できます。

また、カビ取り・黄変抜き・染色補正などの特殊加工については、着物の状態によって必要な工程が異なるため、状態を確認したうえで個別に見積もりが案内されます。

そのため、丸洗いの基本料金と特殊加工の料金を分けて考え、着物の状態に応じて必要な加工を確認することが大切です。

対応している主な加工

京和ドライでは、以下のような着物のお手入れ・加工に対応しています。

  • 丸洗い
  • カビ取り
  • 黄変抜き
  • 染色補正

特殊加工については、着物の状態を確認したうえで個別に見積もりが案内されます。

丸洗いを中心に基本的なメンテナンスを依頼したい人に

京和ドライは、まずは丸洗いで着物をメンテナンスしたい人との相性がよい専門店です。

例えば、

  • 着用後の着物を丸洗いしたい
  • 初めて着物クリーニングを依頼する
  • 生地の風合いを大切にしたクリーニングを希望する
  • 訪問着の丸洗い料金を確認してから依頼先を選びたい
  • カビや黄変など、特殊加工が必要かどうか相談したい

といった人に向いています。

丸洗いを基本としながら、着物の状態によって特殊加工が必要な場合にも相談できるため、基本的なお手入れを重視しつつ、必要に応じた修復についても確認したい人にとって、検討しやすい専門店です。

丸洗いの料金・サービス内容を確認する

ワードローブトリートメント

ワードローブトリートメント目黒青葉台店
ワードローブトリートメントの店舗外観(2026年7月撮影)

ワードローブトリートメントは、高級衣料品のクリーニングを専門とするサービスで、着物にも対応しています。

特に特徴的なのが、一点ずつ個別に管理・洗浄を行う「一客洗い」です。他の衣類と一緒に洗わず、一客ごとに扱うことで、大切な着物を丁寧にケアすることを重視しています。

また、正絹や作家物、一点物などの着物にも対応しており、品質や安全性を重視してクリーニングを依頼したい方に向いています。

ワードローブトリートメントの特徴

ワードローブトリートメントでは、高級衣料品を専門に扱ってきた経験を生かし、着物についても一客洗いによるクリーニングに対応しています。

一客洗いでは、他の衣類と一緒に洗わず、一点ずつ個別に管理・洗浄を行います。正絹の着物や作家物、一点物など、特に大切に扱いたい着物を預けたい方にとって、選択肢の一つとなります。

一方で、悉皆店のような本格的な染色補正や柄足しを専門とするサービスではありません。染色補正や柄足しなどの修復を重視する場合は、専門分野の違いを考慮して依頼先を選ぶとよいでしょう。

どのような人に向いているか

  • 高級な正絹の着物を丁寧に扱ってほしい人
  • 作家物や一点物など、大切な着物を預けたい人
  • 一客洗いによるクリーニングを希望する人
  • 料金だけでなく、品質や安全性を重視して依頼先を選びたい人

高級な正絹や一点物など、特に大切に扱いたい着物を、一客洗いによるクリーニングでケアしたい方にとって、検討しやすいサービスです。

一客洗いのサービス内容を確認する

宅配着物クリーニングの料金・安全性・納期

たとう紙に包まれ丁寧に専用箱へ梱包された着物(宅配着物クリーニングの安全性と納期の解説イメージ)

着物を専門店へ持ち込むのが難しい場合は、宅配クリーニングを利用する方法があります。

ただし、宅配で依頼するときは、クリーニング料金だけでなく、送料や納期、配送中の取り扱いなども確認しておくことが大切です。

ここでは、宅配で着物クリーニングを利用するときに確認しておきたいポイントを整理します。

宅配クリーニングの料金は高い?安い?

宅配クリーニングの料金を比較するときは、表示されているクリーニング料金だけでなく、送料を含めた総額を確認することが大切です。

例えば、丸洗いの料金が同じくらいでも、送料の扱いによって最終的な支払額が変わる場合があります。

そのため、宅配で着物を依頼するときは、

  • クリーニング料金はいくらか
  • 追加加工が必要な場合はいくらかかるか
  • 送料が別途必要か
  • 往復分の送料がかかるのか
  • 複数枚を依頼した場合の料金体系はどうなっているか

といった点を確認しましょう。

特に、シミ抜きやカビ取り、黄変抜きなどが必要な着物は、丸洗いの基本料金だけでは最終的な費用を判断できない場合があります。

着物クリーニングの料金を比較するときは、「丸洗いはいくらか」だけでなく、「自分の着物に必要な加工を含めるといくらになるのか」という視点で考えることが重要です。

宅配で高価な着物を送っても大丈夫?

正絹や作家物、一点物など、大切な着物を宅配便で送ることに不安を感じる方もいるでしょう。

宅配クリーニングを利用する場合は、店舗へ直接持ち込む場合とは異なり、発送から店舗到着までの配送工程があります。

そのため、依頼前に、

  • 着物をどのように梱包して送るのか
  • 返却時はどのような形で届くのか
  • 配送中のトラブルに関する補償や規約があるか
  • 着物の受け渡し方法に指定があるか

などを確認しておくと安心です。

特に高価な着物や一点物を依頼する場合は、クリーニング料金だけで判断せず、大切な着物をどのように預け、どのように返却してもらうのかまで確認してから申し込むとよいでしょう。

また、シミやカビ、変色などがある着物は、配送前に現在の状態を写真に残しておくと、依頼する着物の状態を自分でも把握しやすくなります。

宅配クリーニングの納期

宅配で着物クリーニングを依頼する場合は、クリーニング作業だけでなく、発送や返送にかかる日数も考慮する必要があります。

また、納期は店舗や依頼する加工内容によって異なります。

丸洗いなどの基本的なお手入れと、シミ抜き・カビ取り・黄変抜きなどの特殊加工では、必要な工程が異なるためです。

特に、

  • 着用する予定が決まっている
  • 成人式や結婚式など、使用する日が決まっている
  • シミ抜きや修復も依頼したい

という場合は、申し込み前に納期を確認しておきましょう。

「いつ返ってくるか」だけでなく、見積もりや状態確認に必要な期間も含めて、余裕を持って依頼することが大切です。

宅配クリーニングが向いている人・向いていない人

宅配クリーニングは、店舗まで着物を持ち運ぶことが難しい人にとって便利な選択肢です。

宅配クリーニングが向いている人

  • 近くに着物クリーニング専門店がない人
  • 着物を店舗まで持ち運ぶのが難しい人
  • 複数の着物をまとめてクリーニングに出したい人
  • 店舗へ行く時間を取りにくい人
  • 着用予定まで十分な余裕がある人

宅配クリーニングが向いていない人

  • すぐに着物を仕上げてもらいたい人
  • 着物の状態を職人やスタッフに直接見てもらいながら相談したい人
  • 梱包や発送の手続きを負担に感じる人
  • 高価な着物を配送することに強い不安がある人

宅配と店舗への持ち込みには、それぞれメリットがあります。

料金だけでなく、送料、安全性、納期、相談のしやすさなども含めて、自分の着物の状態や利用しやすさに合った方法を選びましょう。

着物クリーニングの納期・頻度・依頼するタイミング

着物をクリーニングに出すときは、料金だけでなく「どのくらいの期間がかかるのか」「いつ依頼すればよいのか」も確認しておきたいポイントです。

特に、丸洗いだけで済む場合と、染み抜きやカビ取り、洗い張りなどの加工が必要な場合では、必要な工程や納期が変わります。

着物クリーニングにかかる期間

着物クリーニングの納期は、依頼する加工内容や着物の状態、店舗の混雑状況などによって異なります。

丸洗いなどの基本的なお手入れに比べて、以下のような加工を依頼する場合は、より長い期間が必要になることがあります。

  • 汗抜きや染み抜き
  • カビ取り
  • 黄変・変色などの修復
  • 洗い張り

特に、古いシミや変色などの修復を伴う場合は、着物の状態を確認したうえで必要な作業を判断するため、丸洗いだけの場合より時間がかかることがあります。

着用する予定が決まっている場合は、クリーニングの作業期間だけでなく、見積もりや状態確認、宅配の場合は配送にかかる期間も考慮して、余裕を持って依頼しましょう。

着用後はいつクリーニングに出す?

着物を着用した後は、まず風通しのよい場所で陰干しをして、湿気を抜きながら汚れやシミがないか確認しましょう。

特に、次のような場合はクリーニングや部分的なお手入れを検討したいタイミングです。

  • 長時間着用して汗をかいた
  • 雨に濡れた
  • 食べこぼしなどの汚れが付いた
  • 目立つシミができた
  • しばらく着用する予定がなく、そのまま保管する

着用後に付いた汗や汚れをそのままにしておくと、時間が経ってからシミや変色などのトラブルにつながることがあります。

特にシミについては、種類や状態によって必要な処置が異なります。着物のシミの種類や染み抜きにかかる料金について詳しく知りたい方は、[着物の染み抜き・雨染み・古いシミの直し方と料金相場]の記事も参考にしてください。

また、着用後すぐに次の予定がある場合など、着物の状態によっては毎回丸洗いする必要がないケースもあります。必要な加工を判断することが、クリーニング料金を考えるうえでも重要です。

着物クリーニングは毎回必要?

着物は、1回着用するたびに必ず丸洗いやクリーニングへ出さなければならないわけではありません。

着用時間や汗の量、汚れの有無、次に着るまでの期間などを考慮して、お手入れの必要性を判断しましょう。

クリーニングを検討したいケース

  • 長時間着用して汗をかいた
  • 雨に濡れた
  • 食事などで汚れが付いた
  • 目立つシミがある
  • 次に着る予定がなく、長期間保管する

一方、短時間の着用で目立つ汚れや汗がなく、近いうちに再び着用する予定がある場合などは、着用後に陰干しして湿気を抜き、状態を確認してから判断する方法もあります。

ただし、汗やシミなどが残っている場合は、見た目だけでは判断しにくいこともあります。

特に、着用後そのまま長期間保管する場合は、丸洗いや汗抜きなど、着物の状態に応じたお手入れを検討することが大切です。丸洗い・汗抜き・洗い張りの違いや、それぞれの料金について詳しく知りたい方は、[着物の丸洗い・洗い張り・汗抜きの違いとは?料金相場とおすすめ専門店]の記事で解説しています。

このように、着物クリーニングは「着用したら毎回」という単純な考え方ではなく、着用状況と着物の状態に応じて必要な加工を判断することが、適切な料金でお手入れするうえでも重要です。

着物クリーニングの料金に関するよくある質問

着物クリーニングの料金は、着物の種類や汚れの状態、必要な加工によって変わります。ここでは、料金やお手入れ方法について特に疑問の多いポイントをまとめます。

着物クリーニングの料金相場はいくら?

着物クリーニングの基本となるのは「丸洗い」です。

料金は着物の種類や店舗によって異なり、訪問着・振袖・留袖などの種類によって設定が分かれている場合があります。

また、丸洗いだけでなく汗抜きや染み抜き、カビ取りなどが必要になると、追加料金が発生することがあります。

そのため、表示されている丸洗い料金だけで判断せず、自分の着物に必要な加工を含めた総額を確認することが大切です。

振袖のクリーニング料金はいくら?

振袖のクリーニング料金は、店舗によって異なります。

振袖は単品で料金が設定されている場合のほか、長襦袢や帯などと組み合わせたセット料金が用意されていることもあります。

また、シミや汗、カビなどがある場合は、丸洗いとは別の加工が必要になることがあります。

成人式などで着用した振袖をクリーニングする場合は、振袖そのものの料金だけでなく、追加加工や小物類を含めた総額を確認するとよいでしょう。

振袖一式をクリーニングするといくら?

振袖一式をクリーニングする場合は、振袖だけでなく、長襦袢や帯、帯揚げ、帯締め、重ね衿など、どこまでをクリーニングするかによって料金が変わります。

店舗によっては、一式で依頼できるセット料金を設定している場合もあります。

一式をまとめて依頼する場合は、「一式いくら」という表示だけでなく、何が料金に含まれているのかを確認しましょう。

また、シミ抜きや汗抜きなどが必要な場合は、セット料金とは別に追加加工費がかかることがあります。

丸洗いだけで十分?

着物全体の基本的なお手入れとして丸洗いを利用するケースはありますが、すべての汚れを丸洗いだけで対応できるとは限りません。

汗や水分による汚れ、古いシミ、カビ、黄変などは、丸洗いとは別の加工が必要になる場合があります。

特に目立つシミや汚れがある場合は、丸洗いだけで済ませるのではなく、どのような加工が必要なのかを確認してから依頼するとよいでしょう。

丸洗い・汗抜き・洗い張りの違いや、それぞれの料金について詳しく知りたい方は、[着物の丸洗い・洗い張り・汗抜きの違いとは?料金相場とおすすめ専門店]の記事で詳しく解説しています。

汗抜きは必要?

汗をかいた着物では、丸洗いとは別に汗抜きが必要になる場合があります。

特に、

  • 夏場に着用した
  • 長時間着用した
  • 汗を多くかいた
  • 次の着用まで長期間保管する

といった場合は、汗抜きが必要かどうかを検討するとよいでしょう。

汗抜きは追加加工として扱われることがあるため、丸洗い料金だけでなく、汗抜きを加えた場合の総額を確認することが大切です。

丸洗いと汗抜きの違いや料金については、[着物の丸洗い・洗い張り・汗抜きの違いとは?料金相場とおすすめ専門店]の記事で詳しく紹介しています。

シミ抜きは追加料金になる?

シミ抜きは、汚れの種類や範囲、着物の状態によって必要な作業が変わるため、丸洗いとは別に追加料金となる場合があります。

特に、古いシミや広範囲の汚れ、通常のクリーニングだけでは対応しにくいシミなどは、個別に料金が設定されることがあります。

そのため、シミがある着物を依頼する場合は、丸洗い料金だけでなく、シミ抜きにいくらかかるのかを確認しておくと安心です。

シミの種類や料金の考え方については、[着物の染み抜き・雨染み・古いシミの直し方と料金相場]の記事で詳しく解説しています。

カビや黄変がある場合はいくら?

カビや黄変(おうへん)がある場合は、通常の丸洗いとは別の処置が必要になることがあります。

特に、黄変が進んでいたり、色の補正まで必要になったりする場合は、着物の状態を確認したうえで個別に料金が決まるケースがあります。

そのため、カビや黄変のある着物は、丸洗いの料金だけを見て判断せず、必要な加工を含めて見積もりを確認することが重要です。

カビ・黄変・変色の料金や修復方法については、[着物のカビ・黄ばみ・変色は直る?原因・料金相場・おすすめ専門店]の記事で詳しく解説しています。

宅配クリーニングは安全?

宅配クリーニングでは、着物を配送して専門店に依頼するため、高価な着物を送ることに不安を感じる方もいるでしょう。

利用する際は、料金だけでなく、

  • 着物の梱包方法
  • 到着後の状態確認
  • 見積もりの方法
  • 配送時の取り扱い
  • 店舗の補償・対応規約

などを事前に確認しておくと安心です。

特に高価な正絹や一点物などを依頼する場合は、料金だけでなく、着物をどのように取り扱っている店舗なのかも確認して選ぶとよいでしょう。

着物は自宅で洗える?

正絹の着物などは、基本的に自宅で水洗いすることは避けたほうがよいでしょう。

水に濡れることで、

  • 縮み
  • 色落ち
  • 色移り
  • 型崩れ
  • 生地の変質

などが起こる可能性があります。

一方、ポリエステルなどの「洗える着物」として販売されているものは、商品に表示された洗濯方法に従って自宅でお手入れできる場合があります。

ただし、洗える素材であっても、シミや特殊な汚れがある場合は自宅で無理に処理せず、専門店への相談を検討しましょう。

まとめ|着物の状態と予算に合ったクリーニング店を選ぼう

着物クリーニングの料金は、着物の種類や状態、必要な加工によって変わります。

まずは丸洗いなどの基本料金を確認し、そのうえで汗抜き・染み抜き・カビ取りなどの追加加工が必要かどうかを考えることが大切です。

特に、表示されている基本料金だけでは最終的な費用が分からないケースもあるため、以下のポイントを押さえておきましょう。

  • 着物の種類別料金を確認する
    振袖・訪問着・留袖・小紋など、着物の種類によって基本料金が異なる場合があります。
  • 一式なら小物まで含めて考える
    振袖などを一式で依頼する場合は、着物だけでなく長襦袢や帯、帯揚げ・帯締めなど、どこまでクリーニングするのかを確認しましょう。
  • シミ・カビ・黄変などは追加料金に注意する
    丸洗いだけでは対応できない汚れや変色がある場合、染み抜きやカビ取りなどの追加加工が必要になることがあります。
  • 料金だけでなく見積もりや専門性も確認する
    着物の状態や必要な加工を確認したうえで、どのような作業が必要なのか、料金はいくらになるのかを確認してから依頼すると判断しやすくなります。

着物の種類や状態によって必要な加工は異なるため、料金だけを見て依頼先を決めるのではなく、自分の着物に必要なお手入れを適切に判断してくれるかという点も確認しておきたいところです。

自分で判断できない場合は専門店へ相談

着物の汚れは、見た目だけでは判断しにくいことがあります。

「丸洗いだけで十分なのか」

「汗抜きや染み抜きも必要なのか」

「カビや黄変がある場合、どのような加工が必要なのか」

といった点を自分だけで判断するのが難しい場合は、専門店に着物の状態を確認してもらうとよいでしょう。

その際は、料金だけでなく、着物の種類や状態に合った加工を提案してもらえるか、見積もりの内容が分かりやすいかも確認することが大切です。

今回紹介した5店舗には、それぞれ異なる特徴があります。自分の着物の状態や、クリーニングで重視したいことに合わせて相談先を選んでみてください。

店舗こんな人に向いています公式サイト
きものトトノエ初めて着物クリーニングを利用する人、まず基本的なお手入れを相談したい人公式サイトを見る
なをしや高級な着物や大切な一点物を、着物専門の技術を重視して相談したい人公式サイトを見る
京都ききょう屋丸洗いを比較的分かりやすい料金で検討したい人公式サイトを見る
京和ドライ訪問着などのクリーニング料金を確認しながら依頼先を検討したい人公式サイトを見る
ワードローブトリートメント一客洗いなど、個別のケアを重視して大切な着物を預けたい人公式サイトを見る

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